治療法
【薬物療法】
薬でのパーキンソン病の治療
パーキンソン病治療の中心は薬物療法です。抗パーキンソン薬の開発はよくすすんでおり、さまざまな薬を組み合わせることで、患者でも普通の人と変わらない生活をおくることができます。以下に紹介するさまざまな薬を患者の状態に合わせて使うのが一般的です。
副作用などもありますので、「なぜこの薬を使うのか」「どんな症状が改善されるか」「今後の薬の組み合わせは」「予想される副作用は」などを確認しておきましょう。
| 薬 | はたらき・特徴 |
| L-ドーパ製剤(ドーパミン補充薬) | パーキンソン病の症状をもっとも効果的に改善できる薬です。パーキンソン病の原因となっているドーパミンの不足を解消します。3~数週間で効果が現れ始めます。パーキンソン病のふるえ、こわばり、動作の緩慢、歩行・姿勢反射障害といった4大症状への効果が高いのが特徴ですが、使い続けると、副作用がでやすくなるといわれています。そこで、とくに発症初期では、L-ドパ製剤の量を減らして他の薬を併用するのが一般的です。 副作用として、不随意運動(自分の意思に反して手足や首、胴体、顔、舌などがくねくねと動く)、食欲不振、吐き気、嘔吐、不整脈、胸痛、睡眠障害、錯乱、幻覚などがみられることがあります。また、L-ドパ製剤をを飲み続けると、薬を飲んで時間がたつと効かなくなるウェアリングオフ現象や、L-ドパ製剤を服用中に服薬時間と関係なく急に効果が現れたり逆に悪化したりするオン・オフ現象などが現れることもあります。 |
| ドーパミン受容体作動薬(ドーパミンアゴニスト) | ドーパミンを受け取り、神経に伝えるはたらきをするドパミン受容体を刺激する薬です。刺激により、神経細胞の伝達を促すことでドパミンが分泌されたのと同じ反応を起こします。L-ドパ製剤と併用して使われることも多かったのですが、最近では単独で使われることが多いです。パーキンソン病の症状を改善する効果はLドパ製剤ほど強くはありませんが、服用してからの作用時間が長く、効果が持続します。 症状が軽い患者にはまずこのドパミン受容薬を使用することが多いようです。ただ、高齢の患者や痴呆症状のある患者にこの薬を使うと、幻覚・妄想などの精神症状が起こりやすいという面もあります。なお、心臓弁に異常がある人や危険な作業をする人、妊娠中・授乳中の人、認知障害などを合併している人、肝臓や腎臓に障害のある人、胃潰瘍や十二指腸潰瘍のある人、飲むと月経不順になる人などにはドーパミンアドニストは使用されません。 |
| ドーパミン分解阻害薬 | ドーパミンを分解する酵素のはたらきを抑えます。 副作用として、起立性低血圧や不眠などが現れる可能性があります。 |
| 抗コリン薬 | アセチルコリンというドーパミンとはまた別の神経伝達物質が、受容体に結合するのを防ぎます。それにより、ドパミンとのバランスを整え、ふるえや筋固縮、不随意運動などに効果的です。現在抗コリン薬の使用は減ってきていますが、Lドーパ製剤の効果を補うときに有効です。副作用としてトイレが近くなったり、痴呆のような症状をおこすことがあります。 |
| 塩酸アマンタジン | ドーパミンと相反するはあらきをもつアセチルコリンという神経伝達物質の作用を間接的に遮断するはたらきがあります。副作用としてむくみやイライラをおこすこともある。L-ドバ製剤の副作用である不随意運動を抑えるはたらきがあります。 |
| ノルアドレナリン補充薬 | ノルアドレナリンを補うことで、間接的にパーキンソン病でみられるすくみ足や起立性低血圧の改善につなげます。 |
| COMT阻害薬 | L-ドーパ製剤が抹消で分解されるのを遅らせて、脳内へ届くL-ドーパの量を増やします。要するに、L-ドーパの効率を上げる薬です。 副作用として、ジスキネジア、便秘、幻覚、悪心、着色尿、貧血、不眠などが現れる可能性があります。 |
| その他 | 便秘は立ちくらみといった症状を改善する薬や、パーキンソン病の薬は胃腸などに副作用があるので、それを抑える薬などが使用される場合もあります。 |
※場合によっては薬と並行して手術を行う場合があります。手術は患者の症状によって異なりますので、医師に相談してみるのがいいでしょう。
あわせて読みたい















